何かしらのスキルを持っていて
それを仕事にしている人がよく言われる言葉
「ちょっとお願いがあるんだけど・・・友達価格で引き受けてくれないかな?」
私も言われたことありますし、
SNSなどでも度々炎上しているのを見かけます。
このセリフは
・引き受ける側も
・依頼する側も
失うものがありますので要注意です。
引き受ける側が失うもの
まずは引き受ける側の視点で見ていきましょう。
・お金
・友情
大きいのはこの2つです。
お金
これは一番わかりやすいですよね。
安く引き受けているので、本来もらえたはずのお金を失っています。
それでも黒字ならまだいいかもしれませんが、
依頼する側は相場がわかってないことが多いので
・下手すると赤字
なんて事もあります。
よく値切られるのが技術料ですよね。
「絵がかけるんだからこれぐらいすぐ出来るでしょ?なら安くていいよね」
「アクセサリー作れるの?私にも作ってよ。片手間でいいからさ!その代わり安くお願いね」
「今度の結婚式でちょっと演奏してくれない?」
この台詞の中には
・その人がどれだけの時間をかけてその技術を獲得したか?
まで考えてない可能性があります。
「あなたの得意な事なんだからいいでしょ」の感覚ですね。
技術にはお金がかかるものですが、
「友達だから」とそこを度外視されがち。
ちなみにこの段階でお互いハッキリとした値段を提示しない場合は超危険です。
受けた側が「本当は10,000円もらう仕事だけど、友達だから5,000円でいいか」
のつもりで受けたのに蓋を開けたら
友達側は「ありがとう!はい500円!」と
まさかの値引いた後のさらに10分の1。
最悪「安く=タダ」と思ってる人もいますので、報酬0なんて事も。
技術料以外にも
・素材代や消耗品
・掛けた時間
があるはずですが、これらは最初から計算してない人も結構見受けられます。
これは次の「友情」で具体例で見ていきましょう。
友情
友達だからと依頼が来たはずなのに、
最終的にはその友達と縁を切ったなんて悲しいことになる場合も。
ちなみに私の周りだと「結婚式」でトラブった例は多いです。
以下は友人のA君の話。
A君はイラストレーターです。
ある時友人から「結婚式のウェルカムボード書いてよ!」と依頼がありました。
A君「おめでとう!お前の結婚式なら喜んで描くよ!」
友人「ありがとう!でも結構お金かかるんだよね・・・安くお願いしてもいい?」
A君「(めでたい席だし、いいか)わかった!安くしとくよ!」
友人「助かるよ!じゃあお願いね」
それからA君は画材や額縁を用意して、
友人の為に結構な時間をかけて丁寧に描き上げたそうです。
ここまではいい話なんですが、揉めるのは結婚式当日。
まずお互いに「具体的にいくらか」は提示していませんでした。
先ほども少し触れましたが、これが超危険です。
お互いの金額のイメージに結構な差が出る可能性があります。
出来上がったウェルカムボードを見て、友人は
「すごい!めっちゃいい出来だね!ありがとう!」と大喜び。
A君「喜んでくれてよかった!で、値段なんだけど・・・」
ここでA君は技術料と掛けた時間は計算に入れると高くなってしまうので、
材料費ギリギリだけの値段で提示しました。
「友人の為だから、利益は出なくてもいいか」と。
なんて優しい世界。
ですがそれを聞いた友人は
「は?結婚式なのに金取んの?祝いの場だぜ?無いわ〜」
と支払いを拒否。
A君「いやいやほとんど材料費だよ」
とやんわり説明をしてみるも
友人「え?ほんとに金取る気なの?ムカつくんだけど?なんだよ『友達』だと思ってたのに。
じゃあお前からのご祝儀はいらねえから、それで満足しろよ」
と結局揉めてしまい、その友人とはそこで縁が切れてしまいそれっきりだそう。
なんとも悲しい話に・・・
結婚式などで友人サイドが有志でダンスを披露してくれたり、
出し物をしてくれたりする事がありますが、それは素敵な事だと思います。
しかし「仕事」として依頼したのに
「祝いの場なんだから、タダ(有志)でやってよ!」は違いますよね。
なら最初から「タダでお願いしたいんだけど・・・」と伝えてくれれば
引き受ける側もこんなことにならなかったかもしれませんね。
断ってもいいし、その条件を理解して引き受けたなら揉めません。
この話、個人的には「友達」を盾にいいように使おうとする人と縁が切れて良かったような気はします
( ^ω^ )
依頼する側が失うもの
お次は依頼する側の視点から。
・信用、信頼
・友情
しかも「知らないうちに」失ってるかもしれません。
信用、信頼
引き受ける側の視点からわかったことは
・その提示された金額は既に結構頑張ってくれた値段である
ということ。
その値段をさらに下回っての支払いになってしまっていた場合、
引き受ける側で自分の意思をはっきりと伝えられない人も多いんです。
そうなるともう一度嫌な思いをしたく無いので
「この人とは距離を置こう」と思うはずです。
別に仲が悪くなりたいわけでは無いので、面と向かって文句は言いませんが
「あの人と深く関わるとまたいいように使われるかも」となるのは当然の事。
依頼した側は知らないうちに信用、信頼を失うんです。
次に依頼したとしても
「あー、今忙しいから」
「ごめんまた今度ね!」
なんてのらりくらり避けられているのは
「あの人は無理にお金値切ってくるから信用出来ない」と思われているからかもしれません。
依頼した側にその意図がなかったとしてもです。
そうならない為にも
最初に金額はお互いしっかり相談して決められるといいですね。
私の場合は「友達だから安くしてくれてるんだろうな」と感じたら
むしろ提示された以上の金額を払うようにしています。
お金で縁が繋がるわけではありませんが、
お金で縁が切れるのは嫌ですからね。
友情
信用、信頼を失い続けると結果として「友情」も失いますよね。
軽く距離を取られてるだけならまだいいですが、
「2度と関わりたくない」まで発展することだってあるんです。
私の場合だと
・サポートミュージシャンでライブ依頼
・楽譜がないオリジナルの音源をコピーしてほしい
・その音源はカセットテープで昔のスタジオ練習音源。それをラジカセで再生しているのをICレコーダーで録音しているものなので、非常に音質が悪く聞き取るのにかなりの時間を要する
この辺までは「いやぁ結構キツイな・・・次から距離取ろう」ぐらいだったんですが
・スタジオ練習に入ってみたら「練習台は割り勘ね!」とお金を取られる
・ライブの集客までお願いされる
・ギャラを出すって話だったのに、最終的にノーギャラ
もう意味わかんないんで辞めました(笑)
サポートじゃなくてそれはただのバンドメンバーですね
( ゚д゚)
その人とは2度と会いたくないし、
友情が復活することはありえません。
しかも依頼した方はその事実に気づいてませんからね。
なんなら「なんでもうやってくれないの!」と私の方が悪者扱い・・・
話すのも疲れるので別に好きにしてって感じですが(笑)
自分が気付けない事で友情を失う事があるというのは大変勉強になりました。
最初に細かいことを確認するクセを
いろんな体験からわかった事は
・曖昧なまま話を進めない
のが超大切って事です。
自分の経験でも、人から聞いた話でも共通するのは
「最初にはっきり決めなかった」事がほとんどです。
・値段
・仕事内容
・期日
などなど。
ここが曖昧なままだと
依頼する側、される側も最終的には友情を失います。
なんたる悲しい結末。
最初に確認すれば防げるはずです。
「なんだかお金の話とかはしづらくて・・・」と遠慮してはいけません。
最初に値段提示して縁が切れる場合もあるみたいですが、
そんな人は果たして友達だったの?って話です。
こちらが提示してるのに
「その話はまた今度!」
「そこはわかったら連絡するね!」
とかゴニョゴニョ言われる場合、その時点では私は引き受けませんし、
その旨をしっかり伝えます。
その方が不幸な結末は少なくてすみますので、とても大切な事です。
まとめ
「友達だから〇〇」でのトラブルはほんとによく聞く話です。
引き受ける側も依頼する側も自分の行動で防げます。
自分の身を守れるのま自分だけ。
しっかりコミュニケーションを取って解決しましょう!
ではまた(=゚ω゚)ノ