ドラムの基礎練の一つに
「チェンジアップ」というのがあります。
リズムを上げたり下げたりするので、
「チェンジアップ、チェンジダウン」ともいいますね。
とても大切な基礎練なのですが、
ただなんとなくやるのは勿体無いです。
チェンジアップ練習のコツ、ポイントを
ドラム講師がふわっと書いていきます。
ではいきましょー!
チェンジアップって何?
「そもそもチェンジアップって何?」って話から。
簡単に言うと、
「同じテンポで音符の種類を変える」ような練習になります。
上の譜面のパターンががオーソドックスでしょうか。
4分音符
↓
8分音符
↓
16分音符
↓
8分音符
↓
最初から
となってます。
「音符の種類を1個ずつ上げていって、1個ずつ下げて帰ってくる」
場合が多いですね。
これをテンポ〇〇でやる練習。
メトロノームを使わないと効果半減ですので、注意です。
チェンジアップってどんな効果があるの?
お次はチェンジアップをするとどんな効果があるのかを説明してみます。
・テンポキープの精度アップ
・フォームのチェック
・体の使い方、脱力
・音量、音質の確認
・フィルでのバタつきの軽減
・自分の限界のテンポを上げる
などがあります。
一つずつ見ていきましょう(=゚ω゚)ノ
テンポキープの精度アップ
しっかりメトロノームを使いましょう。
自分の「何となくのテンポ」でやらないようにしてください。
メトロノームで正確なリズムを確認できるので、
自分が走ってるのか、モタってるのかがわかります。
繰り返していくうちに、だんだんズレなくなります。
フォームのチェック
ゆっくりのテンポでやれば自分のフォームの確認が出来ます。
テンポ60の4分音符で持ち方、叩き方を確認。
8分に変えてもそれを維持出来てるか?
16分に変えても変に力んだりしていないか?
これを止めずに繰り返して出来るので、
「フォームを綺麗にしたい、直したい」なんて時にぴったりです。
体の使い方、脱力
フォームの延長線上にあるのが脱力の練習。
いつ力を抜くのか?
手は柔らかくなってるか?
どこかに無駄な力は入ってないか?
ゆっくりのテンポでしっかり確認すると効果的。
音量、音質の確認
音量はしっかり出ているか?
左右の粒は揃っているか?
自分の音を確認出来ます。
脱力系から派生して
音が固いか?柔らかいか?なんてのも確認出来ます。
フィルでのバタつきの軽減
リズムをどんどん変える練習なので、
ビートを刻んでいて、フィル前後のバタつきを直す練習にもなります。
「フィルだけ突っ込む」
「フィルの後もたる」
なんて悩みにもおすすめ。
フィルの練習をするよりチェンジアップをした方が良いケースもあるぐらいです。
自分の限界のテンポを上げる
ゆっくりの練習に慣れたら、そのまま速さを上げて行きましょう。
バタつく、力むあたりのテンポを重点的に。
そのテンポに慣れたらもう少し上げて・・・の繰り返しで、
自分の限界のテンポを上げられます。
このようにさらっと上げただけでも、
チェンジアップはいい事がたくさんあります。
コツ、ポイント
そんないい事たくさんのチェンジアップですが、
「ただなんとなくやってる」だけでは効果は半減です。
しっかりと目的、目標を持つようにしましょう。
基本的にバスドラムは4分音符でずーっと踏みます。
可能であれば左足を2拍、4拍で踏めるとより難易度アップ。
無理そうであれば最初はバスドラムだけで構いません。
手のパターンがどんどん変わるので、ついつい手のことだけ考えがちですが、
下半身でリズムをキープする意識を持ちましょう。
足でしっかり4分音符のパルスを感じるのが、リズムキープのコツです。
その4分音符とメトロノームのタイミングをしっかり合わせましょう。
「自分で狙って合わせる」のが大切です。
「なんとなく」だと、メトロノームに依存していることに気付けなかったりして、
メトロノームがないとリズムが刻めないなんて事にも。
自分で狙うことにより
「自分の中からリズムを出す」練習になります。
メトロノームと「アンサンブル」するんです。
この意識を持つだけで、練習効率がかなり変わります。
その他にも
・縦のラインはしっかり合っているか
・リズムのつなぎでバタバタするところはないか
・しっかりスネアの真ん中狙えているか
・体に変に力が入っていないか
細かなところも目一杯意識して行きましょう。
縦のラインはしっかり合っているか
複数箇所同時に叩く部分をよく「縦のライン」と言います。
縦のラインがずれているとなんだかバタバタ聞こえるので、
「テンポは合ってるんだけどなんだかしっくりこない」原因になります。
・リズムのつなぎでバタバタするところはないか
リズムを切り替える時がバタつき易いですが、
全体的にバタつくのか?特定の部分だけバタつくのか?
細部まで確認しましょう。
録音してみてもいいかもしれません。
しっかりスネアの真ん中狙えているか
そして意外と忘れがちなのが
「楽器の真ん中を狙う」こと。
できれば500円玉ぐらいの大きさまで狙いを定めてください。
狙いムラは音のムラです。
体に変に力が入っていないか
細かな事に慣れてきたら、あとはとにかく「脱力」しましょう。
上手くなるのに、脱力は必須です。
スティックがちょっとぶつかったら飛んでくぐらいでいいです。
言い方は悪いですが、「いかにサボれるか」を意識するといいです。
まとめ
チェンジアップみたいな基礎練習(ルーディメンツ)は、
ルールはそんなに難しくない事が多いです。
ルールは単純だからこそ、
しっかりと「どんな練習にするのか」を自分で意識してあげてください。
基礎練習は楽しいものではないかもしれませんが、
目的を持つだけで内容が変わります。
「今まで基礎練はあんまりしなかったなぁ」なんて人はこの機会に、
ぜひチェンジアップを取り入れてみてください。
ではまた!(=゚ω゚)ノ