ドラムで曲の練習をするとき、大きく分けて
・耳コピする
・譜面を使う
の2つになります。
譜面って超便利ですよね。
そこに答えが書いてあるんですから。
でも、譜面は上手に使わないと自分の上達を妨げる可能性があります。
譜面に頼りすぎな人ほど、曲が覚えらなかったりします。
特に初心者は曲の練習をするとき、譜面を見ないで叩いた方が上手くなります。
その理由を、ドラム講師がふわっと書いてみます。
ではいきましょー!
実は見ながら叩くのは超難しい
ライブとかコンサートなどで、
ドラマーさんが譜面を見ながら叩いているのを見たことがある人も多いと思います。
なんか見た目もかっこいいし、憧れますね。
プロで活躍している人の多くは、
「演奏力」と「読譜力」がかなり高いので見ながらでも叩けます。
本人たちは飄々と演奏していますが、
アレはかなりの練習を積んできたからこそ出来る技なんです。
・見る
・読む
・叩く
の3つを同時進行しなきゃいけませんからね。
まだまだ練習中のドラマーさんが真似できるものではありません。
当の私も、「譜面を初見で叩け」と言われたら自信はありません( ;´Д`)
まだまだ練習中・・・。
叩くだけでも大変な状態で、「読む」のはちょっと欲張りすぎ。
欲張りすぎると、結局どっちつかずで演奏出来なくなったりします。
レッスン中でも、よく失敗するのは
「いつまでも譜面を見っぱなし」になっている人です。
読む方に力を入れてしまっているので、
・周りが聞こえてない
・自分の失敗に気付いていない
なんてことに。
読みながら叩くのは本当に難しい事なんです。
最初のとっかかりとして読むのは全然いい
やりたい曲のバンドスコアが手に入って、
「よし!頑張って読んでみよう!」
は全然アリです。
譜面に答えが書いてあるわけですから、
読めれば「どんな事をやっているのか?」がわかります。
・どんなビートを使うか
・どんなフィルが入るか
・どうやって終わるか
などなど、知りたかった事が知れます。
最初から耳コピするのは大変ですからね。
まずはしっかり譜面を参考にしましょう。
練習するときは譜面から目を離して覚えていこう
ある程度読めたとして、
「よし、じゃあやってみよう!」と練習に入ります。
ではまず、イントロから。
イントロはどんなことをしていますか?
ビートから始まりますか?フィルから始まりますか?
譜面で確認してみましょう。
確認したら、まずは譜面を見ながらでもいいので叩いてみます。
ビートを何回繰り返して、どこにフィルが入るのか。
繰り返して練習します。
そのうちだんだん作りがわかってきたら、
ここで譜面から目を離して叩いて下さい。
譜面を見ないと不安だと思いますが、
失敗してもいいので出来るまで何度も繰り返します。
もし途中でわからなくなったらもう一度譜面を見て確認しましょう。
「あー、そうだった!」とわかったら、
また譜面から目を離してもう一度。
これを繰り返して、だんだん演奏出来る部分を増やしていきます。
1、譜面で確認する
2、見ながら叩いてみる
3、譜面から目を離して叩いてみる
4、出来てきたら次に進む
ですね。
「3」をやらない人が多いんです。
そしてそのタイプの多くの人が「いつまでも上手くならない・・・」と思うんです。
「見る、読む、叩く」の3つ同時進行は欲張りすぎ。
頭がパンクします。
「叩く」事1つに絞りましょう。
そのためには覚えなきゃいけません。
覚えるためには「譜面から目を離す」必要があります。
譜面をずーっと見ていると無自覚に覚えようとしないので、
勇気を持って目を離して下さい。
レッスンでの実例
実際にレッスンで何度もあった例です。
生徒さんも結構叩けるようになってきて、曲の練習に入りました。
最初はしっかり譜面で説明をしながら。
ビートパターンやフィルを1ずつ練習していきます。
イントロが出来たらAメロ、
Aメロが出来たらイントロ〜Aメロと通して。
通せたら今度はBメロ・・・
と繰り返していき、終わりまで。
そしたらイントロ〜アウトロまでを繋げて、繰り返して練習します。
自然と譜面を見なくなってくる人もいれば、
譜面に釘付けの人もいます。
この段階でずーっと譜面を見ている人に共通していることは
「特定の部分を何度も間違える」事。
・フィルに入れない
・フィルが叩けない
・ビートに戻れない
などなど。
本人達もそれはわかってます。
何度も間違えるので、演奏中にもっと譜面をよく見ようとしてしまいます。
そこで私が敢えて譜面を隠します。
その状態で使うビート、使うフィルを一緒に確認。
面白いなぁと思うのは、この時は出来るようになるんです。
さっきまで譜面とにらめっこしてた時はピンときてなかったのに、
譜面隠した状態で練習している時の方がピンときています。
「叩くこと」に集中しているからですね。
確認出来たら、よく間違える部分を譜面を隠したまま練習。
繰り返していると、出来るようになりました。
では譜面を戻してみます。
譜面があるので、生徒さんはやっぱり譜面に視線が行きがち。
また同じところで失敗します。
ではもう一度譜面を隠します。
すると、今度は上手く行くんです。
譜面があると「見る、読む」に意識が行き過ぎているので、
上手く叩けないんです。
「答えが書いてあるものから目を離すのは不安」だから見ちゃう。
わかります。目を離すのは結構勇気が必要です。
でも、「安心したいから見る」その行為が上達を妨げるんです。
譜面から目を離すと、いい事がたくさん
なんだか譜面を見て叩いた方が上手く演奏出来る気がするかもしれませんが、
逆なんです。
譜面から目を離せないと、いい演奏にはなりません。
一切見るなとは言いません。
見っぱなしはダメよって話。
例えばライブやバンド練。
譜面みっぱなしだと周りとアイコンタクトが取れません。
周りが見えないので、エンディングのタイミングがバラバラになったり。
かっこ悪い・・・
譜面から目を離せれば、最後はメンバーで目を見合って
「ジャン!」と終われるからかっこいい。
例えば野外ライブ。
風で譜面が飛んでった!あわわわ・・・
なんて時も、「まあ覚えてるからいいか」と思えればそのまま演奏できます。
一切譜面を見ない人は周りがよく見えるので、
心にも余裕が持てたり。
ドラムとベースが顔見合わせながらノリノリなのとか、かっこいいですよね!
まとめ
譜面を見ながら叩くのは、実はかなりの上級者向け。
譜面見ながら気持ち良い演奏出来る人とか、本当憧れます。
カッケー( ゚д゚)
初心者ほど、上達したいなら譜面を見ないで練習する必要があります。
「覚えられないから見てる」んではなく、
「見てるから覚えられない」んです。
勇気を持って、譜面から目を離して演奏出来るように頑張りましょう!
ではまた!(=゚ω゚)ノ