ドラム

「メトロノームって意味あんの?」その疑問に答えます

ドラムに限らず、楽器を練習する時に

「メトロノームを使ってテンポキープしてね!」と言われます。

そんな中で「そもそもなんでメトロノーム使うの?意味なくね?あんの?」

なんて疑問を持たれる方もいます。

なんでメトロノームを使うのか?について、ドラム講師が書いていきます。

ではいきましょー!

結論、「めっちゃ意味ある」

今回は先に結論から。

めちゃくちゃ意味あります。

特にドラムやベースなどのリズム楽器は、

メトロノームを使った方がより効果的な練習が出来るし、

リズム感やタイム感、小説感などと言われる感覚も養えます。

もちろんギターや他の楽器、ボーカルさんも出来れば使った方がいいです。

・テンポがキープ出来ないドラマー

・裏から入れないギタリスト

・音の長さが曖昧なベーシスト

・「キメ」が合わないボーカリスト

なんて場合、

「メトロノーム?使った事ないけど、なのそれ美味しいの?」

みたいな人が多いです。

定規をイメージしよう

例えば、物の長さ。

人に長さを伝えないといけない時、何て伝えますか?

指を広げて「これぐらい」だと、すんごいアバウトですよね。

これぐらいの定義が広すぎるので、人によっては全然違う長さが伝わるとおもいます。

でも、「10センチ」と伝えたらどうでしょう?

しっかりした定規があれば、すべての人に同じ長さで伝わりますよね。

この「しっかりした定規」がポイント。

文房具屋さんで売ってる定規であれば、

「1センチの長さが物によって全然違う!」なんて事もありませんので、しっかりした定規が手に入ります。

そこで、定規とメトロノームの関係を見ていきましょう。

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定規での単位(cm、mなど) = 音楽で言う音の長さ(4分音符や8分音符など)

「しっかりした」定規 = メトロノームの「正確な」テンポ

と思って下さい。

定規を自作しようとする人はなかなかいないとおもいますが、

自分で作ったら結構ガタガタなのができるかもしれませんね。

そのガタガタの定規、人に勧めたらどうなるでしょう?

Aさん「ほら!定規作ったんだ!1センチの長さも曖昧だけし、真っ直ぐじゃないけど、よかったら使ってね!」

Bさん「いや使えないから。いらない( ゚д゚)。ならちゃんとしたの買うわ」

ってなりますよね。

この「自分で定規を作ったらガタガタなのが出来た」状態が、

メトロノームを使う前の自分です。

音の長さが曖昧だし、テンポもキープ出来ません。

その状態で人と演奏しても

Aさん「ほら!音の長さもよくわかってないし、テンポのキープも出来ないけど、演奏出来てるよ!」

Bさん「え?あ、うん・・・確かにパターン『は』叩けてるね・・・(なんかこいつバタバタだな( ゚д゚))」なんて思われます。

ドラムはテンポをキープするのも役割の一つですから、これだとドラマーとしては致命的。

なので、その定規で言う「ガタガタ」な部分を直さなきゃいけません。

そこで活躍するのがメトロノーム。

正確な音の長さ、テンポをキープする力を養うのがメトロノームです。

「音の長さ」「しっかりしたリズム」をきちんと教えてくれます。

メトロノームを使うのは

「演奏者がみんな同じ道具を使って、音の長さ、リズムに対して同じ認識になる」

のに役立ちます。

それぞれの定規をしっかりした物に揃えるんですね!

「みんなで息を合わせて演奏する」のに必要なんです。

定規の長さ(大きさ) = 1小節の長さ

定規にもいろんな長さがありますよね。

・10センチ未満の定規

・30センチの定規

・1メートルの定規

など。

この定規本体の長さは、1小節の長さに置き換えられます。

5センチだけ測りたいとします。

手元には5センチ定規と50センチ定規があります。

どっちでも測れますが、5センチ定規の方が邪魔にならないし、使いやすいですよね。

わざわざ目盛りを探す必要もないですね。

測りたい長さと一緒なら、ポンっと置いたら測れます。

これが音楽だと「1小節の長さ」みたいなものです。

ちょうど1、2、3、4とカウントが入るとこですね。

テンポが早いほど定規は短く、遅いほど定規は長くなります。

「遅いテンポで我慢出来なくて走っちゃう!」なんていうのは、

定規が短いのしかなくて、1小節の長さを測るのに忙しい状態。

さっきの逆で、50センチの長さを測りたいのに、5センチ定規で測ろうとしている感じでしょうか。

測るのに手一杯で、バタバタします。

バタバタしてると走ります。

でも、そこに50センチ定規を一個ポンっと置けば済む話ですよね。

メトロノームを使うと、この1小節の長さ(定規の長さ)も理解出来るので、

いろんなテンポでキープ出来るようになった = 長さの違う正確な定規が増えた

と考えられます。

いろんなテンポをメトロノームを使って練習するのは、

自分が使う「正確な道具を増やす」感じですね。

たまに感覚がすぐれている人も確かにいる

メトロノームを使わなくても、テンポキープがしっかりしている人もいます。

最初の方で書いた「これぐらい」の感覚が優れていると言いましょうか。

「速さこれぐらいね!」

「はいよ、了解!」

でキープ出来ちゃうみたいな。

「もともとリズム感がある程度養えてる人」ですね。

 羨ましい限りですが、残念ながらそんな人は稀です。

「自分はその稀なタイプだ!だからメトロノームなんかいらない!」

と希望を持つより、

「稀なタイプだったとしても、メトロノームを使うメリットは変わらないよな」

と思いましょう。

と言うか、私はそう思ってます。

「メリットがなくなる」なんてことはないんです。

それに、その稀なタイプになれるのには理由があったはずです。

・小さい頃からいろんな音楽聴きまくってた

・お父さんがプロミュージシャンで、練習してるのをしょっちゅう見てた

・コンサートなんかもよく見に行ってた

などなど。

本人が知らない間に「感覚で」経験値を積んでいるんです。

あと

・曲のコピーをたくさんした

なんかも一緒です。

メトロノームを使ったことがなくても、いろんなテンポの曲をコピーしているので、

テンポの「数字」を知らないだけ。

「感覚」を先に覚えちゃった感じですね。

やってることは一緒です。

「曲をメトロノーム代わりにした」だけ。

ただ曲によっては「曲の始まりと終わりでテンポが違う」なんて場合もありますので、

「正確さ」はメトロノームの方がいいです。

まとめ

メトロノームを使って練習するのは、

・正確な音の長さを覚える

・他のミュージシャンたちと認識を揃える

・リズム感、小節感も養える

など、メリットがたくさんあります。

「逆にメトロノーム使わないで練習するメリットってあんの?」

と思うぐらいです。

ただし!依存には注意!

メトロノームが無いとテンポキープ出来ない!のではダメですね。

「俺には!絶対に!メトロノームを使わない理由がある!」

なら止めはしませんが、

別に無いなら是非使ってみてくださいね!

ではまた!(=゚ω゚)ノ