スクール運営

ドラム講師が考える、講師と生徒の距離感

最近は学校の先生でも生徒とLINEで連絡を取ったりすることがあるみたいですね。

お休みした時の翌日の持ち物の連絡事項などで重宝するようです。

プライベートな連絡をする先生もいるみたいですが・・・

これは賛否両論ですね。

昔は先生と学校や習い事教室以外でやりとりするなんて考えなかったなぁ。

時代ですかねぇ。

ともあれ、スマホがあればいつでも連絡が取れるようになりました。

昔より講師と生徒の距離は近いかもしれません。

ただ、それで悩むのが「距離感」。

生徒との距離感って、正解はないですからね。

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「講師(先生)と生徒の距離感」について、

ドラム講師の目線からふわっと考えてみようと思います。

学校とは立場が違うので、習い事の先生観点になります。

ご了承下さい。

ではいきましょー!

生徒個人の連絡先(スマホ)は必要か?

私は生徒さんに許可をもらって、差し支えなければ直接やりとりできる連絡先を聞いています。

携帯番号やメールアドレス、LINEなどですね。

必須ではありませんが、あると便利です。

目的は「何かあった時に連絡を取りやすくする」為。

生徒さんからのお休みの連絡や、

こちらからの急なお知らせ(台風とかで休講)などですね。

自宅の電話番号のみだと、生徒さんが在宅時にしか連絡が取れなくなるので、

連絡が行き届かない場合があります。

生徒さんが外出先でも連絡が取れるのは便利です。

ただ、入会当初だとお互いの信頼関係もありませんし、

「出来れば教えたくないなぁ」と感じる方もいらっしゃいます。

その際は期間を置くか、

しっかり「連絡事項のみで使用します」とお伝えすれば、

生徒さんも安心してくれると思います。

プライベートな連絡はしない

そもそも大前提として、

こちらからプライベートなやりとりをすることはありません。

あくまでも「講師と生徒」ですから、

生徒さんのプライベートを邪魔するような事は控えましょう。

個人的には信頼関係を築く為に仲良くなるのは賛成ですが、

それはレッスン時間でする事だと思います。

お互いが信頼しあえる関係を目指していますが、

「友達みたいな関係」にはならないように注意しています。

「信頼出来る」と「仲が良い」はちょっと違います。

大事なのは信頼関係。

日々のレッスンを真摯に取り組んでいれば、信頼は後からついてきます。

プライベートまで踏み込んでも、仲良くなれる訳ではありません。

「仲良くなろう!」と焦らない事ですね。

どっちの立場が上、じゃない

これは私の持論ですが、

「講師と生徒は対等である」と思っています。

講師は生徒さんから対価(お金)をもらって「技術」を教えています。

生徒さんは技術を教えてもらう事に対してお金を払っています。

どっちの立場が上、じゃないんです。

「先生の方が教えてるんだから上」

「生徒の方がお金払ってるんだから上」

なんて話もよく聞きますが、どっちも違います。

どっちかが立場の上にあぐらをかいたら、距離感がおかしくなります。

講師も生徒がいないと成り立たないし、

生徒も講師がいないと成り立ちません。

対等なんです。

賛否両論あると思いますが、この考えに至った経緯があります。

過去に生徒さんを持ち上げすぎて、トラブルになったことがあったんです。

今思えば、あれは「生徒さんが上」だったんですね。

もともと私は「先生が上」という考え方は好きじゃないので、

「生徒さんが上」の考え方に寄ってしまいました。

簡単に言えば「お客様は神様」理論に近くなってしまい、

「自分は特別だ」と思わせてしまったんです。

詳細は省きますが、私がどんどん増える要求に応えられなくなってしまい、

一回線引きしようとした結果、こじれてその生徒さんは辞めてしまいました。

本を正せば、こちらが近づきすぎて

「自分は特別だ」と思わせてしまった私が悪いんです。

「生徒さんが上」の考え方だと、また同じ事が起こるかもしれない。

でも、私個人は「先生が上」の考え方が好きではありません。

そこで出した答えが「対等」でした。

どっちが上じゃないなら、お互い対等なんじゃないかと。

今は生徒さんにも直接「お互い対等ですよ」とお伝えしています。

最初からこの考え方だったら、

その生徒さんもまだ続けてくれていたかもしれませんね。

自分の常識を押し付けない

スクールを運営していて学んだのは、

色んなタイプの人がいるということです。

例えば子供の生徒さん。

真面目な生徒さんで、レッスン中は全然喋らない子でした。

ある日お母さんから「たまには見学してもいいですか?」とのご要望が。

「いいですよ!」と快く見学してもらった後に、

お母さんからびっくりした様子で一言、

「うちの子、こんなに喋らないんですか!?」

話を聞いてみると、

「家だとドラムが面白いとか、今日は先生がこんなことしてたとか、すごい楽しそうに喋るんです。

他にも習い事しているんですけど、ドラムだけは辞めないよ!なんて言ってます。

なのでてっきり、もっと喋ってるものだと・・・」

なんてお声を頂いたことがあります。

あれは嬉しかったですねぇ!

喋らないから「今日のはつまらなかったかな?」なんて心配に思ったこともあったのですが、杞憂でした。

喋らない = つまらない

と思ったのは、私の感覚です。

その物差しで計ってしまったので、余計な心配をしてしまったんですね。

「距離感」や「感覚」は人によって違います。

自分の中で常識だと思ってることは、常識ではありません。

「色んなタイプがいる」事をしっかり理解して、

生徒さんとの適切な距離感を探しましょう。

まとめ

単に距離を詰めれば仲良くなれる訳ではありません。

逆に距離を詰めたら嫌がられることだってあります。

人にはパーソナルスペースといって、

「これ以上近づかれたら嫌だ」と思う距離がありますが、これは人によって違います。

すごい遠い人もいれば、近っ!なんて人もいます。

でも信頼関係が出来てくると、その距離は変わってきます。

遠かった人は近くなるし、近い人はもっと近く。

私は、信頼関係が出来てきた上で「対等な関係性で、近すぎず、遠すぎず」

が理想だと思います。

まず大事なのはやっぱり信頼関係。

距離を近づけるのが先じゃなくて、信頼関係を作るのが先です。

生徒との距離感に悩んでる方は、参考にしてみてください。

ではまた(=゚ω゚)ノ