よく言われるのがドラムを叩くときは脱力する(力を抜く)、柔らかくするですね。
力任せに叩いていると
- すぐ疲れちゃったり
- すぐスティックが折れちゃったり
- 怪我に繋がってしまったり・・・
手の速さも上がりません。
力に頼って叩いていると超えられない壁があります。
でも脱力出来てくると
-
音が綺麗になったり
音量が上がったり
動かせるスピードが上がったり
などなど良いことが沢山あります。
メリットはたくさんあるんですが「頭ではわかってるんだけど、なかなかうまくいかない!」なんて方は多いです。私もそうでした。
ドラム講師が力の抜き方、抜く時にイメージするといいことについて説明します。
そもそも「叩かない」イメージ
「叩く」って言葉、なんだか力が入るイメージがありませんか?
言葉とは面白いもので、無意識にイメージが湧く場合があります。
特にドラムの場合、他に力が入りそうな言葉は、
- 頑張る
- 追いつく
- 早く叩く
- 大きく叩く
などがあります。
どれも何となく「グッ」と力が入りそうなイメージがありませんか?
力を抜こうとする場合は、まずこの固定概念を壊さなきゃいけません。
私がよくお伝えするのは
叩くではなく、「落とす」ように意識すること。
「落とす」だと、少し力が抜けるようなイメージがありますね。
特にドラム始めたての初心者さんには「叩かないで落とすイメージを持って下さい」と説明するように心がけています。
体が
- 叩く = 力が入る
と覚えてしまわないように、
最初から
叩く = 落とす(力は使わない)
のイメージを持たせるように。
体は一度覚えると、後から「変えたい」と思った時に結構労力を使います。
でも時間はかかるかもしれませんが、変えられないわけではないのでご安心を!
最初は「頭ではわかってるんだけど・・・!」状態。
もう染み付いた動きは中々抜けません。
でも、しっかり意識をして「力を抜くってどういうことだろう?」と
考えながら練習をずーっとしていくと、だんだん抜けてきます。
「叩かない」なんて、言葉遊びかもしれませんが、
イメージは大事です。
この辺りは実際に見るとイメージが湧きやすいので、レッスンを受けてみるのもおすすめ。
脱力で悩んでる生徒さんは多いです。
出来れば全身抜くイメージを
これも大事。
力は全身抜くイメージの方がいいです。
例えば手首の力を抜きたいとしましょう。
動画とか見てる時に、うまいドラマーさんは手首がフニャフニャ動いているのを見たことありませんか?
この時に皆さん手だけ見がちですが、実は肩、腕、なんなら指先まで力が抜けている事が多いです。
もっと言えば、足先まで柔らかいです。
力を抜く時に、「どこか一箇所だけ」は実は難しいんです。
力んでいるところがあると、全身力みやすいです。
肩に力が入ってると手首の力は抜けないし、足が力んでいても手首の力は抜けません。
なかなか手の力が抜けないと思っていたら、実は足が力んでたなんてケースもあるんです。
ハイハットを必要以上に踏み込んでいたりですね。
なので、力を抜く時は全身の力を抜くイメージを持ちましょう。
力が抜ければ速く動く、大きな音が出る
初心者が一番勘違いしやすいのが、
早く叩きたい = 力が必要
大きな音を出したい = 力が必要 です。
全くの間違いではありませんが、力でどうにかなる速さ、音量には限界があります。
さらにスティック、楽器ともに痛みます。
特にシンバル。
- 力任せに叩いていると、割れる事があります。
スティックは折れる、楽器は壊れる、体も痛める。
力任せにするのはやめましょう。
力は抜けている方が速く動かせるようになりますし、音量も出やすくなります。
例えば、手を洗った時にハンカチがない時。
手首をブラブラさせて、水滴を飛ばした事ありませんか?
その時、そんなに力入ってないのに結構速く動きませんか?
あとはキャッチボール。
投げる瞬間って手首に力入ってない方が、スナップが効いて遠くに飛びませんか?
砲丸投げみたいに手首が固まってると、遠くに飛ばないはずです。
スナップが効くのは指先に力が入ってないから。
でも、力が入ってない方がボールに伝わる力は大きいんです。
叩く時も一緒で、スナップが効けば音は大きくなります。
やっぱり力は要らないんです。
スネアでもタムでもシンバルでも一緒ですが、「音が出る」のと「音を鳴らす」のは違います。
力任せだと、「音が出る」
力が抜けてきて、「鳴る」ようになります。
楽器ですから、しっかり「鳴らす」ように意識しましょう。
まとめ
ドラムを上達する上で、力を抜くのは必須です。
同じフレーズを叩いても、
力まかせな人のドラムは「うるさい」で終わってしまう事も。
ただ音が「出てる」だけ。
せっかくのかっこいいフレーズが勿体無いですね。
脱力出来てる人のドラムは「かっこいい、気持ちいい」と思われたりします。
音が「鳴ってる」から、うるさくないんです。
力が抜けてくると
疲れにくくなる
怪我しにくくなる
楽器が壊れない
音も綺麗に「鳴る」ようになる
スティックも長持ち
お財布に優しい
などなど。
うまく力が抜けないなんて方は、「叩かないで落とす」ようにイメージするところから始めてみてください。
ではまた!(=゚ω゚)ノ