ドラムの演奏中に
「ここのフィルなんだっけ!思い出せない!」
「どっちのフィルだっけ?1番と2番で違うんだよな・・・あ、間違えた!」
なんて経験をすると思います。
そんな時の考え方や、コツについて
ドラム講師がふわっと書いていきます。
ではいきましょー!
そもそもフィルの役割とは
フィル、フィルイン、おかず、フレーズ、などなど
言い方は様々ありますが、今回はフィルで統一します。
フィルってなんで入ってるんでしょう?
まずはフィルの役割について考えていきましょう。
ドラムは基本的に
・シンバルを鳴らす
・ビートを叩く
・フィルを入れる
の3つで構成されていることが多いですよね。
それぞれに役割があります。
シンバルは「行くよ!」とか「ここだよ!」と
今の場所を周りに教えるのが役割のことが多いです。
曲の始まりや、AメロからBメロに変わる時なんかに
「ジャーン!」と入ると、今どこを演奏しているか分かりやすくなります。
ビートは、テンポキープと曲の雰囲気に関わってきます。
テンポキープが一番の役割。
ここがバタバタすると、演奏全体がバタバタします。
その上で、ビートパターンで雰囲気を作ります。
バスドラムとベースの音のタイミングを合わせたりして、
曲の「まとまり」を出している事が多いです。
そしてフィル。
フィルの主な役割は「そろそろ行くよ」とか「そろそろ変わるよ」なんていう
「そろそろ」の部分の事が多いです。
シンバルとセットになる事が多いですが、
それはシンバルの「行くよ!」の合図だけだと、急過ぎる事があるから。
一発シンバルを「ジャーン!」と入るだけだと、
いきなり過ぎて周りに場所を伝えきれないかもしれません。
「行くよ!」の合図だけだと周りの演奏者がびっくりしますよね。
なので「そろそろ」のフィルが欲しいんです。
フィルを入れて「そろそろ」、シンバルを入れて「行くよ!」
となっている事が多いです。
フィルは「そこにある」のが大切
フィルの役割の多くは「そろそろ」
なので、極端に言えばフィル自体は何でもいいんです。
「その部分にフィルが入っている」事に意味があるんです。
曲のコピーをしていると、まだ叩けない難しいフィルとかありますよね。
叩けなければ、フィルを変えてもいいんです。
ただ、その曲や雰囲気に「合う、合わない」はありますので、
これに変えても不自然じゃないか?は気にしておきましょう。
例えば、
ゆっくりな曲でめちゃくちゃ速いタム回しを入れたら、不自然かもしれません。
もともと音数が結構埋まっていた部分を、数を抜きすぎたら不自然かもしれません。
ハネてない曲に、ハネたフィルを入れたら・・・
などなど。
フィル自体は何でもいいのですが、やりすぎないように注意です、
「キメ」の場合はその限りではない
「キメ」と言われるフィルがあります。
漢字で「決め」と書かれることもありますが、
演奏者全員で「決まったリズム」を合わせたりする部分です。
この場合は、極力フィルを変えないほうがいいと思います。
好きに入れると、リズムが決まらないかもしれません。
もし変えるのであれば、そのキメのノリを残さないといけないので、
ちょっと上級者向けのテクニックになります。
変えちゃいけないわけではありませんが、
合う、合わないの判断は難しくなります。
思い出せなければ適当に入れるのも全然アリ
演奏中に「ここのフィルなんだっけ?」なんて時は、
今できるフィルを適当に叩くのも全然アリです。
この時に気をつけたいのは「フィルの長さ」を変えすぎない事。
・2拍のフィルだったら2拍
・1小節のフィルだったら1小節
みたいに、長さは揃えておいたほうが自然です。
これも別に「変えちゃいけない」わけではありませんが、
慣れないうちはもともと入っていた部分に入れた方が、考え方は楽です。
2拍のフィルを長くして1小節のフィルに置き換える場合や、
その逆パターンで短くするのは、
慣れていないとフィルに上手く入れなかったりします。
入る場所を間違えてしまうと、曲の長さが変わってしまうので、
適当に叩いて置き換える場合は
「もともとフィルが入っている部分」を意識してみて下さい。
ドラムは自由度が高い楽器なので、
慣れてきたら「曲に合う」範囲で好きに叩くのも面白いと思います。
まとめ
フィルは「そろそろ行くよ!」の「そろそろ」の部分です。
違うフィルでも周りに「そろそろ」が伝わればいいんです。
ここにこのフィルじゃなきゃいけない!ではなく
「ここはフィルが入るとこ」なんて考えられるようになると、少し余裕が出ます。
もちろん完コピもすんごい練習になるので、どっちもやれるのが理想的。
考え方も柔らかくしてあげると、もっとドラムが楽しくなりますよ!
ではまた!(=゚ω゚)ノ