「レッスンの進め具合どうしようかな・・・とりあえずもっと生徒さんが完璧に出来てから先に進めよう!」と、
いつまでも延々と同じ基礎練習の繰り返しのレッスンをしていませんか?
「基礎は大事!」なのもわかりますが、
行きすぎるとただ間延びしているレッスンになってしまうかもしれません。
ドラム講師の私が普段レッスンで気をつけていることについて、
ふわっと書いていきます。
ではいきましょー!
基礎練だけでは基礎練の大事さはわからない
レッスンをする上で、「基礎練習」は欠かせないものです。
基礎がしっかりしていないと、
演奏がなんだかバタバタになってしまうなんてことにも繋がります。
特に講師側の人はそれを身をもって経験しているので、
「生徒さんにはしっかり基礎から教えたい!」という思いが強くなるかもしれません。
私も「基礎が大事」なのはよくわかっていますので、
基礎練習は必ず取り入れています。
その時に注意することは
「基礎練習ばっかりにしない」事です。
講師は今までのうまくいかなかった時の経験から基礎の大切さを知っていますが、
生徒さんはまだそこまでピンと来ていません。
特に初心者の生徒ほどそうです。
基礎練の大切さは、色々と出来ることが増え始めた時に
・テンポキープって難しい!メトロノーム使って基礎練してみよう
・手が速く動かない!基礎練して操れるテンポを上げていこう
・力んじゃって疲れる!基礎練で体の使い方を練習しよう
と、自分で実感した時にわかってくるものだと思います。
頭ごなしに「基礎は大事だから!」と言っても、
自分が昔親に「勉強しなさい!」って言われたのと一緒。
自分で実感しないと、同じ内容でも効果は半減だと思います。
間延びに感じて生徒の不満につながる事も
初心者でも最初からある程度出来る生徒さんであれば
「これになんの意味があるんだろう?」ぐらいにしか思っていない場合も。
実際に「すごい単純な事ばっかりですけど、これで順調に進めているんですか?」
と少し不満の声をいただいたこともあります。
その当時は私もまだ講師業を始めて手探りな部分もあったので、
少しカリキュラムにこだわり過ぎたかもしれません。
「基礎練は大事だから、時間をかけよう」と思うのは間違いではないと思いますが、
「講師の自己満足」にならないよう気をつけましょう。
「自分はコレで苦労したから、生徒さんには同じ道を歩ませたくない!」
という想いも、行き過ぎればただの過保護です。
気がつけば基礎練しかしていない・・・
それでは、その楽器の楽しさは伝わりきらないですよね。
ある程度出来ているのに「とりあえず基礎練」はもう間延び
始めたてで基礎練のパターンが全然叩けてないようであれば、
しっかり叩けるまで続けるのは賛成です。
・全然テンポがキープ出来ない
・手順が覚えられない
・手が止まってしまう
では、次に進めても出来るようにはなりませんからね。
でも、出来るようになるのは「ある程度」でいいんです。
・ちょっと走ったりするけど、しっかり自分で気付けてる
・たまに手順を間違っても、すぐに立て直せてる
・自分でどうにかしようと考えられている
のであれば、カリキュラムを進めてしまって構いません。
ある程度出来ているのに講師が
・もっとしっかりテンポキープを!
・手順一回でも間違えたらまだ練習が足りない!
・完璧ではないからとりあえずまだ基礎練!
コレはもう「間延び」させているだけです。
その生徒が
「スタジオミュージシャンになって、プロになる!」
というのであれば精度を上げなきゃいけないので、話は別かもしれませんが・・・
ある程度出来るようになったのであれば、
どんどん新しいことを経験させてあげた方が知識、経験が増えて上達に繋がります。
今やっていることを本人は簡単に感じる為には、
どんどん知識をつけなきゃいけません。
簡単に感じてきたからこそ、心に余裕が出て自分のアラが見えてくるはずです。
「あれ?ちょっとタイミング曖昧なとこがあるな?」とか
「なんかちょっと突っ込んじゃうとこあるな?」とかに気付いて
「この基礎練、改めてやると難しいな!」と精度の違いを感じます。
自分で大切さに気付けば、基礎練の効果も上がります。
同じことをしていても、
生徒さんが「間延びでやらされてる」と感じていたらもったいないですね。
どんどん進めて生徒が不安になる時は
体を使うのが上手な生徒さんの場合、
すぐにある程度できてしまうので生徒さん本人が
「どんどん進んでるけど大丈夫かな・・・もっと完璧にした方がいいんじゃないかな・・・」
と不安に思う事もあります。
物事を「しっかりやりたい」タイプの生徒さんだと不安に感じやすいです。
そんな時はしっかりどういう意図で進めているかをお話ししましょう。
・雑に進めているわけではない
・知識、経験を増やす事が今やってる練習の上達に繋がってる
ときちんと伝えましょう。
「そういうものだから」ではなく、しっかり言葉にして伝えてください。
しっかりと生徒とコミュニケーションが取れていれば、
生徒さんの不安は解消出来ます。
生徒さんに「質問はありますか?」と普段から聞くようにしておくと、
レッスンを円滑に進めやすいです。
まとめ
「基礎練習が大事」なのはわかりますが、
それを押し付けて生徒さんが楽しめないなら、
ただの講師の自己満足になってしまいます。
生徒さんとしっかりコミュニケーションを取って
「間延びしたレッスンになってないか?」を意識出来れば、
その生徒さんにあったレッスンが出来ます。
10人いれば10人違うのは当たり前です。
しっかり生徒さんと向き合っていいレッスンになるように心がけたいですね!
ではまた!(=゚ω゚)ノ